シャンプーやトリートメント選びのポイントは?

皆さん、いま使っているシャンプーやトリートメントは、どんな基準で選びましたか?

メーカーの信頼性? ブランドイメージ? それとも、雑誌やテレビの広告?

「友人のクチコミや、SNSの評判で選んだ」という人も多いのかもしれませんね。


もちろん、それもひとつの方法です。

でも、これからずっと美髪を維持したいと思っている、あるいは抱えている髪の悩みから解放されたいと思っているのなら、もっと違う基準でシャンプーやトリートメントを選んだほうがいいかもしれません。


シャンプーやトリートメントは、美髪を守るためのもっとも基本的なアイテムです。親友や恋人のような「パートナー」を選ぶわけですから、真剣に選びたいですね。選ぶ際に気をつけたいポイントについて、いくつか解説していきましょう。

「ボタニカル」系シャンプー&トリートメントを選ぶには


美髪にこだわる人なら、「ボタニカル」というキーワードはご存じでしょう。

ボタニカル(Botanical)とは、本来「植物の」「植物から採った」という意味の言葉です。

最初は2014年頃にアパレル分野で注目され始めた言葉で、アパレルで「ボタニカル」といった場合は花や植物をモチーフとしたデザイン・柄を指します。


でも、美容用語としてのボタニカルとは「植物の持つ生命力や清浄な自然のパワーをライフスタイルに積極的に取り入れて、健康で美しくなりましょう」という意味で使われます。

ただし、単なるスピリチュアルなニュアンスではなく、「科学的に植物の生命力を分析して、積極的に健康や美容に役立てよう」というのがボタニカルの基本的な考え方です。


今はシャンプーやトリートメントにもボタニカルをうたった製品が多いのですが、それは単に「原料が植物由来だから」という製品も多いのが現実です。

そうではなく、「この植物(植物由来のハチミツなども含まれます)には、こんなパワーがある。それを健康や美容に役立てよう」というコンセプトで開発されたものが本当のボタニカルシャンプーやボタニカルトリートメントです。


これからシャンプーやトリートメントを選ぶときは、その製品の開発コンセプトや価値観なども理解してから選んでください。そうすることで、その製品の本当の魅力が伝わってくると思いますよ。



シャンプーやトリートメントの成分を選ぶポイント


シャンプーやトリートメントの広告には、「〇〇成分が入っているからすごい!」という表現がよくみられます。

でも、大切なのはそれだけではありません。


たとえば、「主成分は〇〇という天然由来のものを使っているけれど、よく見るとラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naが副成分に含まれている」という製品もよく目にします。

ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naは洗浄力が高く、決して危険性の高い薬品とはいえないのですが、皮膚への刺激が強いために髪質の弱い人や敏感肌の人などにはおすすめしにくいのです。


そして、ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naのほかにも、「そういう成分を使った製品が本当にボタニカル指向、天然指向と言っていいの?」と首をかしげたくなるような成分を含む製品も多く見かけます。


シャンプーやリンスには、必ず「全成分表示」がついています。ひとつひとつの成分名は難しいのですが、それがどんな由来の成分で、どんな特徴があるのかをネットで調べることはそれほど難しくはありません。危険性の高い成分は、少し調べるだけですぐにわかるものです。


シャンプーやトリートメントでよく見る「〇〇フリー」にご用心!


「〇〇が入っている」ということを知るのはもちろん大切なのですが、シャンプーやトリートメントを選ぶうえでは「〇〇を使っていない」ということもそれと同じくらい大切です。

そして逆に「〇〇を使っていません!」と主張する広告も、「なるほど! スゴいな!」とよくわからずに信じ込んでしまうのは考えものです。


たとえば、「ノンシリコーン(ノンシリコン)」や「サルフェートフリー」といったキーワードには注意してください。

ノンシリコーンとはシリコーンを使っていない、サルフェートフリーとは上で説明したラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naのような硫酸塩を含んでいないという意味です。


もちろんこのふたつは使っていないほうがいいのですが、このふたつ以外にも髪にあまりやさしいとは言えない成分はいくらでもあります。

危険な代替品を使うことで「ノンシリコン」や「サルフェートフリー」をうたっている製品もある、ということを知っておきましょう。


長く使い続けるためには価格も大切


「高価格だから高品質」とは限りません。ただ、高品質にこだわった製品は、やはり一般的な製品よりは割高になります。


たとえばシャンプーの場合、誰でも知っている有名ブランドの製品が数百円で買えます。品質にこだわらなければ、300円以下でいくらでも見つけることができます。

そして、そういった安価なシャンプーほど泡立ちがよく、洗浄力も高かったりするものです。


しかし、そういった安価なシャンプーはやはりコストを下げるために石油系界面活性剤などを使用していて、地肌や髪の負担が大きく、長期的に使っているとやはり美髪のためにいいとはいえません。


では、高価な製品を選べばいいのでしょうか?

もちろん低価格帯の製品よりはいいのでしょうが、高級シャンプーのなかには、1本4000~5000円以上するものも少なくありません。1万円近いものだってあります。

こういうものをずっと使い続けるのは、ちょっと負担が大きいと感じる人も多いのではないでしょうか。


自分に合ったシャンプーとトリートメントで美髪を積極的に楽しもう!


毎日無理なく気軽に使える価格で、なおかつ魅力的なコンセプトの製品で、成分にこだわって安心して使えるシャンプーやトリートメント。

こうした条件を満たしている製品は、それほど多くはありません。でも、そういう製品を自分で見つけ出したときのよろこびは大きいと思います。

そして、そういう製品を探す姿勢が「美髪を積極的に楽しむ」ということではないでしょうか。


「え~っ、そうかもしれないけれど、めんどくさそう!」


いえいえ、そうおっしゃらずに。

ここに書いてあることのいくつかに「なるほど、確かにそうかも……」と共感してくださった人なら、きっと理想のシャンプーやトリートメントに巡り合えると思います。

なぜなら、理想のパートナー選びは、「見つけたい!」という強い気持ちがあれば、直感的に運命の相手と響きあえるものだからです。